鍼灸の印象が、「痛い」「熱い」「危ない」などと取り上げられてて多くの人には、怖いイメージが多いと思います。
最近、お灸に関しては”お灸女子”が普及し薬局などで購入できる千年灸などを使い、自宅でセルフケアをしている人が増え身近に感じると思います。
しかし鍼に関しては、一般的ではなく、鍼に対する期待や不安、間違いも多いです。鍼に興味あるけど怖い、なかなか勇気が必要ですよね。ここでは、鍼の紹介をしていきます。
太さはというと髪の毛より細いです。
鍼を刺す時は、鍼を直接刺入していくのではなく、鍼菅という筒状の管に入れて刺していきます。菅鍼術といって、近代日本鍼灸菅鍼術の祖ともいえる杉山和一先生が編み出した方法です
鍼菅を使う事により刺す時の痛みができるだけ抑える事ができ、痛みをほとんど感じる事なく鍼を打っていくことができます。注射器は曲がることはないですが、鍼は曲がることがあります。
曲がると折れるのでは?と、考えてしまいますが、鍼を乱暴に扱うことをしなければ、そう簡単に折れません。
実は鍼が曲がることは、鍼療法とって大切なことなのです。曲がることによって、組織をできるだけ傷付けずに鍼を刺入できるのです。血管などの固い組織は、鍼が曲がることにより組織を避けているのです。
狙う場所、深さ、角度によってツボを刺激していくのが鍼療法の特徴です。
~鍼の衛生面~
体の中に異物が入るから、衛生面はどうだろう、大丈夫かな?と考えますね。使用する鍼は、日本製の鍼ディスポーザル鍼を使用します。
~血液の改善で筋肉が柔らかくなる~
筋肉が張って硬く冷たいところは、血液の循環が悪い場所です。その場所に鍼を刺す事により、刺激され血流が流れていき筋肉が柔らかくなっていき、痛みや冷えといった症状が軽減していきます。
~なぜ痛みがなくなるの?~
脳内で痛みを抑える物質が出てきて、痛みが和らぐ。なぜ鍼が痛みを軽減させるのか、科学的な根拠として脳内でモルヒネに似たホルモン物質を放出されている事がわかっています。
モルヒネは、最強の痛みを抑える物質です。
鍼をした後は、すっきりとした気分、リラックスしてなんだか眠たくなるといった状態があります。それは、あなたの体の中でモルヒネ様物質が放出されているからです。もっとも自分自身の体の中で出ている物質ですから、安全です。
~自律神経のバランスを調整~
鍼の一番得意とするのが自律神経の調整です。
自律神経は、交感神経と副交感神経に分かれ、シーソーのようにバランスをとって体を動かしています。人間が生きていく上で不可欠な組織です。交感神経が優位過ぎてもいけない、副交感神経神経が優位過ぎてもいけない。
鍼には副交感神経の活動を活発にする働き、交感神経の無駄な緊張をとる働き両方があるのです。
病院では、原因のわからない症状にも対応できる事は、人間が本来持つ自己回復力、内面からアプローチしていくことができます。
~鍼の副作用にはダルさがあります~
鍼は副作用が少ない施術法ですが、全く無いわけではありません。体質や症状の強弱により出ることがあります。これは、鍼によって体の変化が出たサインになり、鍼あたりと呼ばれます。
良い反応ですが、刺激が強すぎるとかえって体がしんどくなります。出た時は、いつもより水分を多く飲んでその日は無理をせず、安静に過ごす事が良いです。ダルさが抜けると、快調となり本来の体に戻ります。
~別の症状が出てくる~
最初の症状がなくなったら、次の別の症状が出てくる、事はよくお話を聞きます。慢性的になった症状には、複数の悪い症状があります。一番悪いところが鍼によって改善すると次はこの症状、また別な症状とコロコロ変わる事があります。
それは、少しずつ改善してきている証拠で悪化している事ではありません。長らく続く症状なのでもう良くならないの?と不安感をもたれる方が多いですが、決してそうではないです。
メンタル面でも不安感があると症状の改善を遅くさせてしまうので不安をなくす事も私達の役割です。症状や症状とは別な事、小さな事でも思い当たる事があればお話して頂ければ、サポートしていきます。
~内出血する~
鍼が血管に当たると、内出血することがあります。時間が経つと打撲をした後のように青紫色になります。
出血しても特に問題はありません。どんな施術法にも必ず副作用があります。
それでも鍼に恐怖心がある方へは、最小限の刺激で施術していますので、副作用が出ることはほとんどありません。
是非少しでも鍼灸施術に興味を持ってもらえましたら嬉しいです。疑問点は鍼灸師から回答差し上げますので、気軽にお問い合わせくださいね。