私自身が心理カウンセラーとしてカウンセリング時に決めていることが2つあります。まあ、これはカウンセリング時だけでなく、
私自身が日頃から思っている事でもあります。
- みんな誰でもOKだよ!!大丈夫!!
- 人間は自分自身で人生を決める事が出来て、その人生は自分の意志で変える事が出来る
これまで心理カウンセラーとしていろいろな方の悩みの相談を受けてきて、人間が悩む原因は一つしかないという事に気がつきました。
『一つのわけないじゃない』と思うかと思いますが、間違いなく一つしかありません。
【人はなぜ悩むのか??】
これは簡単です。
思い通りであるのか?思い通りで無いのか?です
これに尽きますね。
例えば借金を抱えている人いるとします。彼は200万円の借金を抱えていて、思い通りに事業が進まず借金だけが増えていきます。ダメだ、大変な事になってしまう。ダメだ、ダメだと不安が増大していき、行動して稼ごうという気持ちが無くなってきてしまいます。これはよく聞く話ですね。
しかし、私の友人で8千万借金している友人がいました。彼は何の悲壮感もなくいつも笑顔で、自分の夢を語っていました。『俺はこんなことをやって、絶対に成功してやる』と言っており、あっという間に事業を成功させ借金を完済しました。
不思議ですよね、200万円で悩む人、その20倍の8,000万円で平気な人!!
たしかに200万円も大金ですが、金額で悩んでいるわけではないことが分かると思います。
200万円で悩んでいる人は、自分の思った通りではないから悩んでいるのです。8,000万円で悩まない私の友人は自分の思った通り、つまり想定内なのです。
自分の思いを超えて、思い通りにならなくなり始めると、人間は悩み始めるのです。人間関係の悩み、経済的な悩み、病気についての悩み、すべてが自分が思った通りか、そうでないか、ただそれだけです。
ということは悩む原因はその人自身が持っているその<思い>によって作られることが分かります。自身が何を思っているかによって『悩む』『悩まない』が決まっていくのです。
心理カウンセラーである私が出来ることはカウンセリングを通してその『思い』を変える事です。
【気づきが生まれるとは?どういうこと?】
先ほども記述したとおり、私はカウンセリングを行うとき、クライアント自身の思いを変えていきます。自分でその思いに気づいて自分を変えることができれば、クライアントの悩みは解決します。
では思いに気づくとはどういうことなのか?
自分が普段何を思っているのか位、分かっていると思う方も多いと思いますが、実は私たちはその思いに気づいていません。
というより何も思わずに自然と色々な行動を起こしているのです。人間には意識できる思いの顕在意識と無意識と良く言われる、潜在意識の2つがあります。
私たちの行動は多くの場合、潜在意識で行っています。無意識の潜在意識で行った行動の結果が、今、目の前で起こっている現実なのです。
悩みを解決するためには、まずその無意識に気づく必要があるのです。人は無意識に気づくことができた時、大きく変化します。
ちょっとピンとこないと思いますので、テストしてみましょう!!
イメージしてください!
あなたは卵10個を一度に口の中に入れて、もぐもぐと食べることができますか?
いかがでしょうか?卵10個を一度に口の中に入れたらどうなると思いますか?
まあ、そんなことは無理ですよね?
そうです、95%の方が無理と答えるでしょう。だって95%の方がこの時の卵を 鶏の卵 と想像したのですから。しかもゆで卵!!
ひょっとすると『ウズラの卵ならいけるかも……』と思った人がいるかもしれませんが、そこ止まりでしょう。ちょっと冷静になって考えてみてください。別に何の卵とも言っていません。
あなたは無意識に鶏の卵を想像して、『そんなの無理に決まっている』という答えを出してきたのです。卵はイクラ、シシャモも身近にはありますね。
ここでもう一度質問しますので、またイメージしてみてください。
あなたは卵10個を一度に口の中に入れて、もぐもぐと食べることができますか?
先ほどと同じ質問です。にもかかわらずあなたは『食べることができる』という全く逆の答えがイメージしたのではないでしょうか?
最初の質問の時、無意識で浮かんできたのはニワトリの卵でした。でも説明を読んで『ニワトリの卵じゃなくても良かったんだー』と気づきましたね。これが自分の無意識に気づいた瞬間です。
無意識に気づいた瞬間、逆の答えが出てくるのです。
私たちは無意識のプログラムによっていろいろな行動を起こしています。その行動が自分の現実を作っていくのです。
今、目の前に解決したい問題がある場合、まずは自分の無意識に気づく必要があるのです。心理カウンセリングはクライアント自身に自分の無意識に気づいてもらうために行います。
【悩みは繰り返される】
心理カウンセラーとして色々なクライアントとお話をしていますが共通するパターンがあることを発見しました。パターンというのはクライアントの悩みは「今始まったことではない」ということです。過去の経験から何度も繰り返してきたものなのです。例えば会社に嫌な上司がいて、嫌だとします。この場合この嫌な上司がいなくなるという環境を変える事だけでは、問題は解決せず悩みは繰り返されます。環境を変えるのではなく、自分自身の反応を変えていくのです。相手が悪いといっているうちは、自分ではどうすることもできません。
問題が今の自分の中にあるというスタンスでその問題と向き合ったら、自分一人で変えることが出来るのです。
今の自分は過去の経験から出来上がっています。
ただこの問題となる悩みの原因というのは、先ほどお話した潜在意識と呼ばれる無意識の中にあるのです。それと今の悩みを解決するためには忘れている過去の出来事を思い出す必要や、過去に感じた感情を再体験する必要があるのです。私たちは日々成長しています、そして過去の経験により一度起きたことに関しては冷静に見ることも可能です。
過去の出来事を違う目線で見ることで、過去を書き換える事が可能です。
カウンセリングとはクライアントの潜在意識(無意識)の中にある悩みの原因を顕在意識の中に引き戻す、過去を書き換える作業です。無意識を意識出来た時、過去を変えた時、人は大きく変わっていきます。
【2つのステージ】
1つは自分の今の悩みの原因がどこにあるのかを見つけ出すステージ。
もう一つはその見つけ出した原因を自分の中で書き換えて乗り越えるステージです。
この2つがうまくいったときに初めて自分を変えることができます。
自分の悩みの原因をきちんと把握していますか?
大丈夫です。ほとんどの方が自分で今その悩みを抱えているか、わかっていません。分かっていないから解決できないのです。
【悩みの原因はどこにあるのか?】
悩みの原因は1つ前にあります。ちょっと意味分からないと思いますが…
世の中すべて自分の起こした行動の結果として、色々な事が起こっています。だからカウンセリングはその一つ前をしっかり現場検証することで、
自分をどうかえればいいのか?その答えをみつけていきます。
【脳の仕組み、心の仕組み】
カウンセリングの一つ目で悩みの原因を見つけ出し、次にその原因を書き換える。と説明してきました。
書き換えると聞いて、本当にそんなことが出来るのだろうか?と思われた方も多いと思います。これを理解するには私たち人間の心の仕組みを理解する必要があるのです。そして心の仕組みを理解する為にはまずは脳の構造や機能について少し知ることが必要です。
私たちの脳は大きく3つに分かれています。
一つ目は小脳。人間の運動機能を司る脳です。この小脳があるので私たちは自転車にのれたり、揺れる橋を渡ったりできます。
2つ目は脳幹です。脳幹は呼吸や心臓を動かしているのが脳幹です。命を司っています。脳幹があるから私たちは意識しなくても体温を一定に調節したり、心臓を動かしたり出来るのです。
最後の3つ目は大脳です。この大脳は大脳新皮質と大脳辺縁系と呼ばれる下のイ)ロ)から成り立っています。
イ)大脳新皮質は思考、分析、計算、言語や感情をコントロールする場所です。視覚や聴覚その他の感覚を受け取るのも大脳新皮質です。大脳新皮質で感じた情報を大脳辺縁系に送ります。
ロ)もう一つの大脳辺縁系とは古くからある脳で感情や記憶、本能、意欲、自律神経の調整を行う部分です。この大脳辺縁系の中に「偏桃体」と呼ばれるところがあります。偏桃体は喜怒哀楽の感情を決定しています。またこの偏桃体にくっついているのが「海馬」と呼ばれる部分です。海馬は記憶にかかわる場所です。偏桃体と海馬は位置的のもくっついていますが、お互いの役割である感情と記憶というのも密接につながっています。
以上のように脳は大きく3つに分かれていてそれぞれに機能があり、それぞれが組み合わさって私たち人間としての活動が出来ています。この脳の仕組みが心の仕組みとどのように関わっていくのか見ていきたいと思います。
私たちは一人ひとりが様々な状況や人間関係で生きています。社会の中で経験を積んでいっています。
そんな環境の一つ一つを自分の中に取り込んでいきます。先ほどお話しした大脳新皮質の中に取り込んでいくのです。
そして大脳辺縁系へ送られるのでしたね。『こんな事をしたよ』という外側の出来事の情報を大脳辺縁系に送ることで、大脳辺縁系の中にあった記憶と出来事が結びつき感情が生まれるのです。
過去のさまざまな記憶というフィルターを通して、感情が起こってきます。そして、その感情が私たちの身体に色々な反応を起こさせたり、次に行動することを決めていきます。
このようにして起こった感情、反応、行動は再び大脳新皮質に戻されます。そしてまたこの体験が記憶として追加されて、次に起こる出来事にも影響していきます。
では、どうすればこの過去の記憶を書き換えることが出来るのか?
私たちの脳の中にある大脳新皮質では感情をコントロールできるとお話ししましたね。過去の出来事と照らし合わせて出てきた感情。
この感情を過去の出来事と照らし合わせ出てきた感情.この感情を感じることで、様々な思考が沸き上がります。
でも今度はこの思考をコントロールすることで、感情を変化することができます。
過去の出来事を異なった視点から眺め分析すると、自分の記憶にある過去の出来事の意味づけに変化が起きるのです。
通してみるフィルターに変化があれば、その結果現実が変わって見えてきます。感情や身体の感覚、行動に変化が起きて、湧き上がってくる思考も変わってきます。
【新しい思考を作る】
今まで自分自身では見たことのない視点が増えて、それをしっかりと感じていくことでクライアント自身に新しい思考が生まれます。
思考の幅が広がってくるのです。新しい思考が生まれることで今までの悩みの状況に変化が起こります。
クライアント自身に新しい思考が生まれた瞬間にハッと気づく時があります。そのハッと気づく瞬間を何度か重ねていくうちに本来の自分に戻っていきます。
誰も生まれた時から悩んではいませんよね。
でも人生いろいろな経験や決断を繰り返すことで現在の自分が出来上がっています。
だからもしその出来上がった今の自分が生きづらい、苦しいのであれば本来の自分に戻っていけばよいのではないでしょうか。
『ハッと気づく瞬間』が苦しい自分から本来の自分に戻る瞬間です。それを感じてもらう、気づいてもらうのが心理カウンセリングなのです。
【私は何のために生まれてきたのか?上尾のメンタル心理カウンセラー、上級心理カウンセラーとして】
ここまで人間の悩みや気づき、脳の仕組みについて心理学を交えて書いてきました。
私自身も自分の思い通りにいかず、もちろん悩んだこともありますし、今でも悩みます。
37歳という年齢の今現時点での答えは『体験するため』に生まれてきたという答えです。
体験することには失敗も成功もありません。すべてが成長へとつながると信じています。
新しいことにチャレンジするとワクワクします。逆に失敗を恐れいつもと変わらない毎日を送るとしたら退屈です。
そしてこれを心底思っています。人間は自分自身で人生を決める事が出来て、その人生は自分の意志で変える事が出来る
【歯医者みたいにカウンセリングを】
歯が痛くなったら歯医者へ行きますよね。当然、家族に相談すれば自然と歯医者に行くように勧められるし、まだ学生であれば必要なお金も自然ともらえるでしょう。
あなたはご家族に「カウンセリングを受けてきなさい」と言われた事はありますか?
今の日本ではカウンセリングを受けるとどうなるのか?多くの人がそれを知らないのが現状です。あまり良い印象を持っていない方も多いでしょう。
また歯医者に例えて話をしますが、虫歯になってから行くより、虫歯になる前にメンテナンスをしたほうが良いに決まっていますよね。
これと全く同じで調子を崩してからカウンセリングを受けてもすぐに改善するわけではありません。
だからもっと早くカウンセリングを受けていただきたいのです。
私は心理カウンセラーとしてカウンセリングは病気になった人が受けるものではなくて、普通に生活している人が自分のメンテナンスのために受けるものだと考えています。カウンセリングを受ける事は少しも恥ずかしいことではありません。今の日本では悩みを持つことも当たり前!
そんな時一人で考え込まないで、気軽に誰もがカウンセリングを受けるような社会、時代が来たらより生きやすい日本になると思っています。